長谷部鋭吉(1885-1960)は、近代建築の黎明期から昭和中頃にかけて活躍した建築家です。日建設計の前身、長谷部竹腰建築事務所の創設者でもあります。長谷部は大阪の旧住友銀行本店をはじめとするすぐれた作品を手がけましたが、その実像はあまり知られていません。それは、住友という財閥のもとで個人としての業績が見えにくいこと、現存かつ公開されている建築物が多くないこと、本人が寡黙であったことなどの理由によるものですが、「意匠は天才、人柄は聖人」と敬われた長谷部は、近代建築史においてやはり興味深い存在とされています。本サイトは「長谷部鋭吉とはどのような人物だったのか?」という少なからぬ疑問の声におこたえするために、遺された資料を託された制作者が、その一部を公開し、その人と作品をご紹介するものです。